北海道釧路の酒蔵「福司」さんの秋酒のラベルをデザインさせてもらいました。

福司さんは今まで秋の季節商品が無かったのですが、コロナ禍で地元が苦戦するなか、「今まで支えてくれた飲食店や酒屋さんの後押しをしたい」「地元の人たちに明るい話題を提供したい」との想いで秋のお酒を出すことにしたと聞き、ぜひこの想いをデザインで形にしたいと思いました。

名前は3つ提案して、「YONAGA」に。仲間と旬の食材を肴に美味しいお酒を酌み交わしていたら、ついつい夜が更けてしまう。そんな「秋の夜長」を月の満ち欠けで表現しました。

あえて「夜長」とせずアルファベットにすることで新しいお酒のイメージを打ち出し、これまで日本酒にあまり触れてこなかった人にもアピールできたらと、との想いだったのですが、これまでの福司さんのイメージの延長線上にはないデザインなので、よくぞこの案を選んでくださったと思います。

今回はただネーミングやデザインを考えるのではなく、一時的な話題として「消費されるお酒」ではなく「思わず語りたくなるお酒」「人に勧めたくなるお酒」「長く愛されるお酒」に育てていくにはどうしたらいいか?を考えて、ブランド戦略の観点からデザイン案とそれにまつわるプロモーション案をご提案させてもらいました。お酒そのものを売るというよりは、「お酒を呑む時間という価値」を売るということを目指しました。